2011年4月10日日曜日

危険な大間原発ただちに建設中止を(福島原発事故を教訓に)

大間と函館・・・・・最短距離18キロ・市街地までは23キロ

◎天災でなく人災だった福島原発事故
 
福島原発の事故は、日本共産党の国会質問で大地震と大津波が同時にきたら重大事故につながると警告していたのに、政府は「安全だ」といって安全対策を怠ってきました。
 住民の避難エリアが20キロ、30キロと拡大し、さらにその外側も危険な状態になっています。
 放水による温度が急に下がったときだけ温度の発表がある。事故を処理している職員や下請け労働者の実態はとてもあいまいです。
  今後さらに重大な事態になるか、深刻さが拡大しているのではという疑問も浮かびます。
 津軽海峡をはさんで函館までの最短距離で18キロ、市街地までは23キロに建設中の大間原発、進捗率37%です。今は工事が当面中止されていますが、運転は2014年11月と予定されています。新規計画の14基の原発中もっとも建設が進んでいる大間原発、建設中止を求める市民の気運が今地方選挙のホットな話題となっています。

◎危険度ナンバーワンの大間原発
 
 ウランを燃料とする原発と違って、使用済み核燃料から、プルトニウムを取り出しウランと混合してつくったモックス燃料を軽水炉で100%使用する大間原発、プルトニウムは猛毒で、100分の一グラムの微粒子で肺がんを誘発する。数キログラムで原爆が作れると聞いています。ウランを燃やすための軽水炉で実験抜きでプルトニウム燃やす危険性も指摘されています。

◎危険な中間貯蔵施設
 
 大間原発ばかりではありません。大間のとなり町むつ市には、使用済みの核燃料中間貯蔵施設が建設中で、将来最大5千トン使用済み核燃料をキャスクという容器で貯蔵しようとしています。搬入、維持管理など危険な使用済みの核燃料を保管する上で多くの問題があるとのことです。

◎東通村にいくつの原発作るつもり?

 むつ市のとなり、太平洋に面した東通村、晴れた日には函館から見ることができるといわれているこの村には、東北電力の原子力発電所が2005年から1基運転されています。今建設を見合わせるとも言われていますが、今後東北・東京電力は合わせて3基の原発を建設する予定です。
 広大な敷地に今後何基建設しようとしているのでしょうか。
 福島原発の教訓を生かし、ただちに建設計画を見直す必要があります。

◎プルサーマル計画の拠点
 
 下北半島のつけ根の6ヶ所村にはまだ試験運転中の再処理工場があります。使用済み核燃料からプルトニウムを取り出しモックス燃料を製造するいわゆるプルサーマル計画を推進する工場です。 福島原発でも3号機でのプルトニュウムの測定検査始まったばかりですが、プルトニウムの恐ろしさはあまり報道されていません。

◎危険な原子力半島
 
 大間をはじめ、函館から30キロ、50キロ、60キロの範囲内の下北半島に危険な原発関連施設が集積しています。函館市民は、今原発事故の恐ろしさを知り、原発拒否の声が広がり始めています。

◎自然エネルギーへの計画的転換を
 
 原発依存のエネルギー政策を転換し、太陽光、熱,風力、水力地熱などの活用を計画的に考え目標とプランを持つときです。ドイツでは、既に16%が自然エネルギー活用となっています。

◎最大級の余震、青森・下北の原発大丈夫ですか?
 
 2011年3月11日23時32分東日本大震災の後の最大の余震ありました。マグニチュウド7.1。函館から80キロの位置にある東通り原発。外部電源がストップし、非常用発電機が3台中たった1台の稼動で冷却機能が維持されました。その一台も実は燃料漏れで故障、幸いなことに外部電力が復旧したから大事に至らなかったが、復旧が遅れていたら福島原発の二の舞いでした。女川原発も六ヶ所村の再処理施設も同様の状態でした。
  今まで、原子力発電所は絶対事故はないという神話はもろくも崩れ去り、福島だけでなく日本の原発は、地震や災害に弱いことがはっきりしました。

 日本を破局に導く危険な原発、全国にある54基をしっかり総点検すること、そして新しく建設をすすめようとしている原発は、きっぱりと中止させる道しかありません。
 私は、大間原発を中止させるための訴訟の会の運営委員としても、今後大いに頑張りたいと決意を新たにしています。